「面会交流」は「許す」ものなのか
2018.12.24更新
「甲は、乙が、月1回程度、甲乙の子丙と面会交流することを許す。」
離婚調停などで、裁判所が作成する離婚に関する調書は、合意内容ごとにほぼ文言まで決まっています。
財産分与、養育費、親権者など、各条項ごとに、空欄に固有名詞を埋めていくように完成していきます。
その定型文の中で、毎回、違和感を覚えるのが面会交流です。
だいたい冒頭に挙げたような文章なのですが、なぜ、監護親に、子との面会交流を許されないといけないのでしょうか。
そもそも、面会交流は「許す」性質のものなのでしょうか。
裁判所は、面会交流に消極的な親の意識を変えようと意識的です。
最近では、当事者双方に面会交流の大切さを訴えるビデオを見せたりもしています。
だからこそ、まるで面会交流をするかどうかは監護親が決めること、と言わんばかりの言葉遣いは変えてほしいと思っています。
弁護士 小杉