「今後の窓口は当職となります。」
2023.02.22更新
配偶者に代理人弁護士が就任し、受任通知書が届いたとします。
受任通知書には、ほぼ100%の確率で、タイトルのような文言が入っています。
今後、離婚に関する件は弁護士に連絡せよ、本人に直接連絡するな、という意味です。
協議を進めるためには窓口は統一されていたほうが良い。
それは間違いありません。
本人にも弁護士にも連絡してしまったら、混乱してしまいます。
双方のためにも窓口は1つにすべきです。
ただし、この「窓口指定」には法的な強制力はありません。
従うかどうかはあくまで任意です。
また、弁護士は何でもかんでも代理するわけではありません。
あくまで委任の範囲、一般的には離婚に関する件のみです。
離婚に直接関係しない事柄については、そもそも対象に含まれません。
代理人の介入後は、当事者同士のやり取りは原則禁止というのは誤解です。
同居継続中の場合。
小さいお子さんがいらっしゃる場合。
どうしても当事者同士で連絡を取り合う必要がある場面はあります。
そのような場合まで、代理人を通していたらキリがありません。
何でもかんでもコミュニケーションを代理人が巻き取ってしまうのは、業界の悪弊だと思います。
特にお子さんがいる場合、離婚後も子の父母としての関係は続きます。
離婚協議中だからといって、何でもかんでも代理人を通すのは、当事者の利益にもなりません。