離婚相談ブログ

家を出てはいけない

2023.02.14更新

だいぶ前から夫婦の間で離婚の話は出ている。

離婚の話になると揉めてしまい、家庭の雰囲気は良くない。

未成年の子にもストレスを与えている。

配偶者からは、離婚より前に家を出るよう暗に求められている。

子に悪影響があってはいけないし、自分もこのまま同居を続けるのはストレスだ。

離婚協議をスムーズに進めるためにも、自分1人が家を出たほうが良いとも思う。

家を出て大丈夫か。

 

上記のような相談を受けることがあります。

答えは1つ、「家を出ないでください」です。

家の所有者だったり賃借人だったりする場合は「絶対に」です。

 

理由は、家を明渡してしまったらまず家には戻れないからです。

家を失った状態が離婚協議の出発点になります。

 

自分が家にいなくても、住宅ローンや家賃は当然発生し続けます。

別居すると婚姻費用も請求されることが多いです。

さらに、自分の住む所も確保しなければならず、新たに家賃も発生します。

この三重の経済的負担は非常に厳しいです。

 

負担の重さに耐えかね、早期に離婚を成立させて負担を免れようとしても、そう上手くはいきません。

相手にしてみれば、自分の住環境は変わらず、不仲な配偶者だけ目の前からいなくなった状況です。

言葉は悪いですが、「追い出し」に成功したわけです。

相手に住居費を負担させつつ、じっくり検討すれば良い。

もはや離婚を急ぐ理由がありません。

 

では、せめて相手も家から出てもらい、家自体を処分してしまおうとしても、これも上手くいきません。

家の所有者が誰であれ、現に住んでいる人を追い出すのは非常に困難です。

家に関する経済的負担だけが延々と続くことになります。

 

離婚成立まで思い経済的負担を負った側と、住居費すら負担しないで良い相手方。

そこまでパワーバランスの崩れた二者間で、対等な協議など期待できません。

離婚協議でも、不利な条件を呑まざるを得なくなる恐れもあります。

 

家は城です。

自ら城を明け渡しては、戦には勝てません。

シンプルに言えばそういうことです。

 

もちろん、同居を続けることにはストレスが伴います。

子に負担をかけてもいるでしょう。

それでも、自分から家を出てしまうことのリスクとは比較はできません。

やはり、家を出てはいけません。

 

 

男性側に立った離婚問題の解決を

一時の迷いや尻込みで後悔しないためにも、なるべく早い段階でご相談ください。