株式の半分を渡さず離婚する方法はあるか
2019.01.19更新
たとえば、結婚後に一念発起して自分で会社を立ち上げ、大きくした場合。
株式は100%近く創業者である自分が持っている場合が多いでしょう。
結婚期間に築き上げた財産は名義に関わらず夫婦の共有財産ということになります。
離婚に際しては、半分ずつに財産分与をしなければなりません。
会社の株式も例外ではありません。
それで、タイトルに掲げた問題に行き着きます。
結論から言ってしまえば、この問題には明快な解決策はありません。
たとえば、相手方から急に離婚を言い出された場合。
何の備えもない状況から出来ることは、たとえば「財産形成にあたっての配偶者の寄与の小ささ」を主張することくらいしかありません。
その主張だけで、「夫婦共有財産」という原則を崩すのは、相当難しいです。
大事なのは、「事前の備え」です。
関係が悪化してから何年もかけて離婚する、という意味ではありません。
関係が悪化する前から、将来の離婚の可能性に備え、ご自身の状況にあわせた対策を取っておく、ということです。
対策方法は様々です。
状況にあわせて考えていくしかありません。
その段階から相談をいただければ、私たちにもできることはたくさんあります。
弁護士 小杉 俊介