不貞関係がバレやすい時代
2019.01.16更新
私たちは、これまでになく浮気がバレやすい時代を生きています。
浮気≒不貞行為の証拠の入手がどんどん簡単になっていっているからです。
かつて、浮気の証拠といえば調査会社(探偵)による調査か、自分で現場に踏み込むくらいしかありませんでした。
ところが、まず携帯電話の登場で、通話履歴が残るようになりました。
メールが普及し、やりとりが残るようになりました。
携帯で写真の撮影も簡単になりました。
動画も撮れるようになりました。
極め付きはLINEです。
昔なら電話で会話するような内容が全て文字で残るようになりました。
あとは、隙を見つけて配偶者の携帯電話をチェックするだけです。
裁判で、証拠の入手経路を問われることはまずありません。見たもの勝ちです。
ここ数年、不貞行為の証拠として裁判などに出てくるのは体感で9割方LINEです。
不貞関係にある2人は、膨大なやりとりを残しがちです。
紙にして何百ページにも及ぶLINEのログを読むことは、弁護士の大事な業務の1つになりました。
時代は変わり、浮気はとてもバレやすいものになった。
言われてみれば当たり前です。
でも、人の意識はそう簡単には変わりません。
理屈では分かっていても、警戒心が追いついていない。
つい、ちょっとの浮気くらいバレないだろ、という意識で行動してしまう。
で、すぐバレて、証拠も残っているので、離婚へ。
そういうケースをよく見ます。
ある程度以上の年齢の方には、「自分の意識が時代の変化に追いついていない可能性」について意識していただきたいです。
その方が、世の中から「本来なくても良かった紛争」が減るのではないか、と思います。
弁護士 小杉 俊介